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葉月№3

 

八月も中盤に突入⁈しますが、そろそろ会社の夏季休暇も取られる方も多いかと思います。

家族で帰郷されたり、旅行されたり、楽しい夏休みになりますように!

当方は、夏休みになりますと、強制送還!のように父親の実家に送られ、約1ヶ月程滞在しました。当時の山陰の田舎町は、お店も集落にたった一つあるだけで、6畳間位の広さの中に、お菓子や洗剤、生活雑貨・日用品等々、昔ながらの「萬屋(よろずや)」だけでした。テレビ番組も東京の放送回の1週間遅れが当たり前でした。

そんな中、1、2週間もすると、段々子供ながらに飽きてきて、時々母が話してくれる、大昔の物語を、少し怖がりながらも、楽しく聞いていたのを、思い出します。

明治生まれの、当方にとっては祖母に当たる、母の「母」が幼い時に、商用で自分の父親と他県に出掛け、日没まじかに、峠越えをせねばならなくなり、『送り狼』なるものを頼んだそうです。

『送り狼』と言う言葉を聞くと、(親切を装って、女性を送っていき、途中ですきが有れば乱暴を働こうとする危険な男)又は(山中などで、人の後を付けてきて、すきをみて害を加えると考えられていた狼)を指すようですが、当方が、母から聞いたお話では、山の麓で、狼4頭に「よろしく頼むよ」と話すと、狼は前後左右に陣取り、山越えの親子を、他の狼からも守ってくれたそうです。そして、無事峠を越えると、狼達に「ご褒美」を与え、「又、次もよろしく」と伝えると、狼たちは「分かった」とでも言うように山へ帰って行ったそうです。

子供の頃、この話を聞いて、とっても不思議なお話で、「本当なのかな?」と思いました、というのも、なんとなく狼は怖いもの!と思っていたせいもあります。そんな狼が、人間にそんな「友好⁈的」な態度をとるのか!と、しかし、このお話には続き!がありまして、峠を登り降りする途中に、万が一転んでしまったり、よろけたりした時、「あ!痛い」とか声を発しないといけないそうです。何故ならば、狼たちはそこにいる人間は死んだと思って、襲うそうです。狼の本領発揮!となるそうで、くれぐれも、声出しを、お忘れなきよう!と聞かされました。

今となっては、祖母に確かめる事はかないませんが、夏の思い出として、今でも、時々思い出します。

 

高田司法書士事務所

 

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