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葉月№6

 

今日はイギリスの作家サマセット・モームに『世界の十大小説』の中で、「確実に天才と呼ぶにふさわしい人物」と言わしめた、『バルザック』の命日にあたります。

フランスの作家「バルザック」の代表作に、90篇の長編・短編から成る小説群『人間喜劇』を執筆しましたが、これらは、19世紀ロシア文学(ドストエフスキー・トルストイ)の先駆けとなるような、写実的小説群でありました。

『人間喜劇』はその登場人物の多さも(2000人以上とも言われている)さることながら90篇と言う長丁場⁈に最後まで読破するのは中々難儀な読物ですが、描かれている内容は風俗・政治・経済などと多岐にわたり、社会における諸相を描き、人間と社会の総合的研究を目指した(風俗研究)(哲学研究)(分析的研究)の3つの系列に分類されるようです。

中々、肩が凝りそうで手に取るには勇気!が必要な気もしますが、バルザックの名言集には、当方の様に、気難しい読み物が得意じゃなくても、面白い言葉を残しています。

「恋愛は、必ずどちらか一方がズルをするゲーム」とか「法律は蜘蛛の巣である。大きな虫は突き抜け、小さな虫だけが引っかかる」など「ごもっとも」と言いたくもなるような言葉を残しています。

バルザックは、幼少時期に母親からの愛情を余り受けることなく過ごした様です。生まれて直ぐ、乳母に預けられ、8歳から14歳までを寄宿学校で過ごした様です。寄宿学校に入れられてた期間、母が面会に訪れたのはたった2回だけだったとのことです。

その間にバルザックは、孤独を癒すものとして「読書」に没頭しました。

母からの愛情の欠乏がその後の女性遍歴の多さに関連付けられる事も多く見られます。

そして、本人の言葉にもある様に「読書はまだ見ぬ友に出会わせてくれる」に通じるものが、孤独な少年時代に没頭した読書にあるのかもしれません。

1850年3月、バルザックは18年来の恋人で有ったポーランド貴族の未亡人ハンスカ伯爵夫人と結婚しますが、その僅か5ヶ月後の1850年8月18日にパリで病死してしまいます。まだ51歳でした。バルザックはこの様な言葉も残しています。

「我々は幸福も不幸も大げさに考え過ぎている。自分で考えているほど幸福でもないし、かと言って決して不幸でもない」「全ての幸せは、勇気と仕事に左右される」深い!言葉ですね。

 

高田司法書士事務所

 

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